三井と東急が牽引! 関東タワマン市場の注目ブランド

パークタワー新宿
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2025年の中古マンション値上がり率ランキング(関東版)が発表され、棟数50棟以上部門で1位となったのは三井不動産レジデンシャル、棟数50棟未満部門では東急不動産がトップを獲得しました。

都心部を中心に高価格帯の資産価値が高まる今、タワーマンション市場はどのように変化しているのでしょうか?今回は、関東タワマン市場の今とこれからを、関西編と連動して深掘りします。

目次

三井不動産レジデンシャルが2年連続1位に

関東売主別中古マンション値上がり率のランキング(サンプル棟数50棟以上)
関東売主別中古マンション値上がり率のランキング(サンプル棟数50棟以上)

中古価格の値上がり率で2年連続1位となった三井不動産レジデンシャル。その原動力は、「パークタワー」シリーズを中心とした都市型大規模タワーマンションの存在感にあります。都心・湾岸の好立地に加え、眺望・共用施設・ブランド力という三拍子が揃った物件が多く、市場評価が高く保たれています。

特に港区・中央区・渋谷区などでの三井物件は、賃貸・売却いずれにおいても出口戦略が立てやすく、富裕層からの需要が安定。価格上昇の背景には、こうした立地優位性とブランド信頼性があります。

投資家視点では、金利上昇局面でも値崩れしにくい「守りの資産」として三井ブランドは依然として魅力的です。とくに都心一等地の大規模タワーにおいては、今後も価格下支え要因となる可能性が高いといえるでしょう。

東急不動産が50棟未満部門で首位に

関東売主別中古マンション値上がり率のランキング(サンプル棟数20棟以上50棟未満)
関東売主別中古マンション値上がり率のランキング(サンプル棟数20棟以上50棟未満)

棟数50棟未満の部門で1位となったのは東急不動産。「ブランズ」シリーズを中心に、都心・城南エリアや駅近立地での供給が多く、小規模ながらもデザイン性と資産性のバランスが取れた物件が高く評価されました。

特に目黒区・世田谷区・品川区など、東急沿線での物件は生活利便性が高く、DINKSやシニア層を中心に中古市場でも需要が堅調。管理水準の高さや共用部の設計にも定評があり、築10年前後でも高値で取引される例が目立ちます。

コンパクトタワーへの投資は、長期の賃貸運用や相続対策としても有効であり、物件数が限定される東急ブランドの中古市場での評価は今後さらに強まると見られます。

関東で注目すべきエリアとブランドは?

東京23区内で特に注目されるのは、港区・中央区・品川区の湾岸再開発エリア。また、新宿副都心や中野・池袋など西側エリアでも再開発が進み、駅近のタワーマンションには資産保全・利回り重視の投資家が集まっています。

ブランド別では、三菱地所レジデンスの「ザ・パークハウス」、住友不動産の「シティタワー」、野村不動産の「プラウドタワー」などが三井・東急と並んで注目される存在です。特に住友は湾岸部での継続供給が多く、リセールバリューを重視する投資家にとって信頼できる選択肢といえるでしょう。

物件選定のポイントは、駅距離と階数、共用施設の質、そして「供給棟数の少なさ=希少性」。将来的に売却を視野に入れるなら、ブランド×立地の組み合わせが投資成否を左右します。

供給と金利環境から見る今後の展望

関東タワマン市場では、金利上昇による買い控えの影響が見られる一方で、新築の供給が抑制されているため、中古物件の価値は引き続き底堅いといえます。特にブランド力のある物件は価格下落耐性が強く、今後も選別投資が続くと見られます。

2025年以降、首都圏の再開発やインバウンド需要の回復も視野に入れると、東京の中心部タワマンは中長期での安定資産と位置付けられるでしょう。ローン戦略としては固定金利中心に、キャッシュを併用した安全志向の投資スタイルが主流になると予想されます。

特に富裕層にとっては、相続資産・資産分散の観点からもタワマンは「不動産の債券的役割」を果たす存在。価格上昇よりも価値の安定を重視した物件選びが鍵となります。

締め

関東タワーマンション市場は、今後さらに「ブランド」と「立地」で選別されるフェーズへと移行しています。三井不動産レジデンシャルや東急不動産といった上位ブランドは、価格下支え要因が揃っており、長期保有に適した投資対象として今後も注目されるでしょう。

関西編と同様、「今こそ選ぶべき銘柄」を見極める眼が問われるタイミングに入っているようです。

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