学生の家賃を“資産”に変える新発想:アメリカの実例に学ぶ不動産活用術

学生がマンションで微笑む
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子どもが大学に進学するとき、多くの家庭では「家賃」の問題に直面します。数年間で数百万円もの費用がかかることも珍しくありません。

しかし、アメリカ・サウスカロライナ州の不動産エージェント、リーアン・カーズウェル氏は、その出費を「資産」に変える選択をしました。

彼女は、大学生の息子のために家を借りる代わりに、一軒家を購入したのです。

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自分の子どもだけでなく、他の学生にも貸せる

購入したのは、クレムソン大学の近くにある3LDKのタウンハウス。

家賃が毎月10~12万円かかる学生向け賃貸と比べて、同じ額で“持ち家”として運用する選択です。しかも、彼女はその物件の部屋を他の学生に貸し出すことで、一部の費用を回収しています。

1部屋あたりの賃料は約11万円。

自分の子どもはもちろん、友人や他の学生にも貸すことで“学費負担”を軽減する工夫です。

例えば、日本の大学周辺でも同様のことが可能です。

東京都内では、早稲田大学や慶應義塾大学周辺の中古ワンルームマンション(20〜30㎡)が1,500万〜2,500万円で購入可能なケースがあります。ローンを組んでも月の返済額は6〜8万円程度となり、子どもに使わせながら、空いている期間は賃貸に出すことも可能です。

特に学生街では、家具付きで短期貸しを希望する学生ニーズもあり、柔軟な運用がしやすい点も魅力です。

「卒業後」はどうする? 資産としての出口戦略も考慮

この方法の最大のポイントは、「出口戦略」をあらかじめ考えていることです。

カーズウェル氏は、卒業後に物件を売却するか、親戚に譲渡するかを検討しています。購入価格は約3300万円でしたが、内装・設備が整った状態で購入し、将来的には利益を出す、もしくは損を出さない形での売却を見込んでいます。

日本でも、大学卒業後に賃貸として活用し続ける、価格が上昇しているタイミングで売却する、子どもが社会人になった後に住まわせる、といった選択肢があります。

例えば、名古屋市の八事エリアでは、南山大学や名城大学の学生向けに人気が高く、大学近接の築浅マンションは入居が途切れにくいため、安定した収益が期待できます。

日本のご家庭でも応用できる? 進学先近くの中古マンション活用

このアメリカの事例は、日本のご家庭にも応用可能です。

東京や大阪、名古屋といった都市部の大学に通う場合、賃貸住宅に4年間で400~600万円を支払う家庭もあります。そこで、進学先近くの中古マンションや小規模アパートを購入し、一部屋を子どもに使わせ、残りを賃貸に回すという運用も選択肢になります。

実際、福岡市内では九州大学の近隣で中古マンションの需要が高く、親が「子ども用に」購入した後、卒業後に売却して100万円以上の利益が出たという事例も報告されています。

物件選びのポイントは「駅近」「築浅」「管理状態が良い」物件であること。学生だけでなく、社会人単身者もターゲットにできる物件であれば、卒業後も安定した運用が可能です。

もちろん、物件選びや管理には注意が必要ですが、「教育費=消費」という固定観念を覆す、戦略的な発想です。

金利や住宅ローン制度の理解も必要ですが、親としての資産形成にもつながる一石二鳥の方法として、今後注目されるかもしれません。

子どもの将来と家庭の資産、両方を見据えた選択を

教育費の高騰が続く中、「家賃を払い続ける」ことに疑問を持ち始めているご家庭も増えています。

カーズウェル氏の事例は、「どうせかかるお金なら、回収できる形に変える」という賢い選択です。

日本でも、大学進学と同時に親子で“資産運用”をスタートさせる時代が、すぐそこまで来ているのかもしれません。少し視点を変えることで、家計の負担を減らしながら、未来の資産を築くヒントが見えてきます。

元ネタはこちら▼

https://www.businessinsider.jp/article/e6cbeeed-e72b-4edb-86b9-87062509b368

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