中国の富裕層が日本移住する3つの要因と住みたいエリアを徹底解説!

中国の富裕層が日本移住する3つの要因と住みたいエリアを徹底解説!
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中国の富裕層が日本に移住する理由は、政治体制への不満、経済の悪化、そして環境問題です。これらが複雑に絡み、将来が見通せず、より安定した生活を求めて日本へ目が向けられるようになりました。また、彼らが日本で選ぶ住みたいエリアとしては、東京都港区が人気であり、その次に好まれるのが中央区や江東区です。

本記事では、中国の富裕層が日本移住を望んだ背景と、港区・中央区・江東区を選ぶ理由を徹底解説します。

目次

中国の富裕層が日本移住を望む3つの要因

中国の富裕層が国外脱出するのは、政治的要因と経済状況の悪化が強く、中でも1980年~1990年代生まれの若い世代はこれらの要因に加え、環境汚染による健康不安も理由だと言います。ここでは、中国の富裕層が国外へ出たがる要因を詳しく解説します。

専制主義的な政治体制への不満

中国の富裕層が国外へ脱出する理由の1つに専制主義的な政治体制への不満が挙げられます。近年では、新型コロナウイルスの対応に追われて唐突にロックダウンし、国民の意思を無視した政治に怒りをあらわにする国民がニュースに映るなど話題となりました。

しかし、こうした専制主義的な政治体制へ不満をあらわにした富裕層が現れたのはパンデミックが発生する前からで、10年前ほどさかのぼります。

2012年にフォーブス誌が発表した世界の億万長者ランキングでアジア1位、世界9位に入るほどの中国出身実業家である李嘉誠(りかせい)氏は10年ほど前の2015年、事業の登記を香港からケイマン諸島へと移し、中国政府ともめました。中国メディアからは、非愛国的だと批判されるほどだったようです。

国外脱出した李氏ですが、実は毛沢東の時代から中国に忠誠心を示しており、国益に反することはしない方針を持っていました。ですが、政府が国内政治において支配を強化したため、独立心を見せたと言われています。

李氏は「中国は私の祖国かもしれないが、私は自由人であり、自分の家を選ぶ自由がある」との言葉を残しています。自由を求めて国外へ出たのがうかがえますね。

この出来事をきっかけに国内の富裕層は国外脱出を考える機会が増え、新型コロナウイルスに対する唐突なロックダウンが決め手となり、富裕層の不満が増加。国外脱出の足かせとなったのです。

中国の景気減速

コロナ禍に政府が実施した厳しい「ゼロコロナ政策」は、人々の隔離だけでなく飲食店やスーパーなどの生活インフラを止めた結果、数百万社にものぼる中小零細企業が倒産しました。コロナ禍が明ければ経済は回復すると思われていましたが、倒産した企業は再建されず、経済は鈍化した状態が今もなお続いています。

また、中国経済をけん引してきた民営企業と外資企業は、反スパイ法の改正と施行により国際問題へ発展するリスクを下げるため、中国国外へ工場や店舗を移転させています。

先述した、政治的要因と経済の低迷が複雑に絡んだ結果、中国の将来に希望が持てず移住する富裕層が増加しました。

さらに中国経済の鈍化を長引かせるのが、若い世代の未婚と出生率の低下と言われています。ゼロコロナ政策で仕事を失ったり、減給されたりした若者は、金銭的負担から結婚と出産をあきらめてしまい、2022年、2023年の総人口は減少に転じました。

中国の景気減速理由は厳しい政策や人口減少にとどまりません。

不動産市場では、積極的にマンション開発をしてきた結果、需要と供給のバランスが崩れて不動産バブルが崩壊。中国から世界へと進出していたデベロッパーは各都市に構えていた店舗を売却し、規模を縮小させデフォルト(債務不履行)回避に奔走しました。

しかし、こうしたデフォルト回避の対応はむなしく、大手デベロッパーの恒大集団のほか、碧桂園控股(カントリー・ガーデン・ホールディングス)や雅居楽集団がドル建て公募債でデフォルトに陥りました。

投資家たちは、「アメリカに次ぐ国は中国だ」と新型コロナウイルスが流行する前までは楽観視していましたが、現在、中国を楽観視する投資家はいません。

それほど中国の経済状態は危うく、中国の富裕層が国外へ脱出するのは理解できますね。

環境汚染による健康不安

中国の大気汚染が問題となったのは2013年と今から約10年ほど前で、当時のニュースでは、大気汚染で視界不良となった北京の様子を伝える中継がされていました。

黄色くかすんだ街中を映すニュースを見た記憶はありませんか?

北京市のPM2.5平均濃度は2013年に比べて約半分の数値(89㎍/㎥→42㎍/㎥※2019年時点)となりましたが、中国の環境汚染問題はPM2.5のほかに水質、廃棄物に加え、内分泌攪乱科学物質(EDCs)、フッ素系化合物(PFOS、PFOA)、医薬日用品物質(PPCPs)、マイクロプラスチックなど多数に及びます。

こうした環境汚染にさらされて成長してきた20代、30代の若年層は特に、国外へ脱出する理由の1つに環境汚染を挙げています。

家庭を持つとなおさら、移住して健康不安を排除しておきたいですものね。

次に、日本を移住先に選んだ富裕層はどこに住んでいるのかお伝えします。

中国の富裕層が日本移住に選ぶエリアは東京都港区が多い

中国の富裕層が日本移住で住む場所を決めるとき、重視していることはブランド価値があるかです。港区や渋谷区は海外でも知られるブランド都市でオフィス街があることに加え、教育施設が充実していることから大変人気です。

次に好まれるのが中央区や江東区。すでに勝どきや豊洲には多くの中国の方が移住されており、中国人のコミュニティが形成されています。

勝どきのマンションを見学しに行ったら、エレベーターから中国の方が降りてこられたのよね。中国人が多いと実感しました。

インターナショナルスクールがあり、質の高い教育を受けられる地域の物件は買われる傾向にあり、港区、中央区、江東区のマンション価格は中国の景気が回復するまで急落することはないでしょう。

ちなみに、中国人が港区や中央区、江東区を移住先に選ぶ理由の1つとして、「海が見えるから」というのがあります。中国では海が見えるのは風水的に良しとされ、湾岸エリアのマンションを希望する方が多いのです。

中国の富裕層が日本を移住先に選んだ本音

中国の富裕層は日本のみならず、米国、英国、シンガポール、カナダなどに移住していますが、多数ある国の中から日本を選んだ理由は下記の通りです。

  • 中国から近いこと
  • 生活コストが中国とあまり変わらないこと
  • 漢字文化でコミュニケーションが取りやすいこと
  • 30代は日本のアニメに触れており親しみを持っていること

インターナショナルな子どもに育てたいと考えている方は、中央区や江東区は狙い目です!世界に友人がいるというのは、将来の強みになるでしょう。今後も東京の不動産に関わる情報を発信していきます。ぜひ、ブックマークをお願いします!

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