東京圏マンション売却調査から読み解く、タワマンの今【2025年】

東京圏のマンションの売却に関する意識調査 メイン
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不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」が4年以内に東京圏(※)のマンションの売却を経験した約500人を対象に「東京圏のマンションの売却に関する意識調査」を実施。この調査から、東京圏のマンション市場における「売却前提の購入」が一般化しつつある実態が浮かび上がりました。

タワーマンション投資においても、今後の戦略を見直すタイミングが来ているのかもしれません。投資家としての視点からこの調査結果を読み解いていきます。

調査サマリー
・投資目的の購入は2割超、自宅用に購入派の45.4%は「いずれ売却しようと思っていた」と売却前提
・売却のきっかけは「不動産価格が上がっていたので高く売れそうだと思った」が最多
・売却益がプラスになった人は6割超え、1,000万以上も36.3%に上る
・売却での「後悔なし」が最多に。3割は「もっと高い価格での売却」を悔やむ回答

※東京圏:東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の主要市区

目次

投資目的での購入が2割超に

「最初から投資目的で購入した」と回答した人は24.1%に上りました。以前は1桁台だったことを考えると、これは大きな変化です。

投資家として感じるのは、「自宅兼投資」という“ハイブリッド型”の購入スタイルが増えているという点。

たとえば港区・中央区のタワーマンションでは、最上階や眺望の良い部屋を選び、自身のライフスタイルを楽しみつつ、将来的には値上がり益を狙う戦略が取られています。

今のように物件価格が高止まりしている局面では、「賃料によるインカム狙い」よりも、「将来的なキャピタルゲイン狙い」が優勢です。その意味でも、売却を視野に入れた投資目的の購入が増えているのは理にかなっています。

「売却前提で購入」が当たり前の時代へ

マンション売却経験者のうち45.4%が「購入時からいずれ売却しようと思っていた」という結果にも興味がわきます。これは、もはやマンションを“永住の場”としてではなく、“資産の一部”として捉える視点が浸透してきたことを示しています。

不動産投資家としては、これは歓迎すべき変化です。というのも、出口戦略を描かずに物件を購入することは、将来的な資産形成において致命的なミスにつながりかねません。

タワーマンションのような価格帯の高い物件は特に、「何年後に、どういう市場で売るか」を計算したうえで購入すべきです。

売却益1,000万円超が36%、高値売却が可能な条件とは?

今回の調査では、62.1%の売却者が利益を得ており、36.3%が「1,000万円以上の売却益」を実現したと回答しています。注目すべきは、売却理由の最多が「不動産価格が上がって高く売れそうだった(25.3%)」という点です。

これは、ここ数年の価格高騰を背景にした“利確売り”が増えていることを物語っています。特に湾岸エリアや武蔵小杉など、再開発の進んだエリアのタワマンでは、新築時より2~3割高く売れるケースも珍しくありません。

ただし、投資家としての立場から言えば、「どの物件でも上がるわけではない」ことは強調したい点です。資産価値が維持されやすい物件には明確な条件があります。ブランド力、立地、共用施設の質、管理体制、眺望の希少性——このあたりを見極めずに“何となく”購入すると、売却時に想定外の値崩れを起こすリスクがあります。

投資家が今後取るべき戦略は?

今回の調査結果を踏まえると、「購入時から出口を意識する」姿勢は今後ますます求められます。

2024年〜2025年は、日銀の金融政策転換による金利上昇リスクも視野に入れる必要があり、レバレッジを使った短期転売戦略は徐々に難しくなる可能性があります。

その意味でも、今後の戦略としては、次の2つが鍵になります。

◎今後の戦略について
①立地と築年数で資産価値の落ちにくいタワマンを見極め、長期保有で賃料収入を安定確保する。
②再開発エリアの先行投資でキャピタルゲインを狙うが、出口戦略を徹底的に検討する。

経験豊富な投資家の間では、「今は積極的に“買い進める”時期ではなく、ポートフォリオの入れ替えを検討する局面」という声も多く聞かれます。

マンション市場の投資化はますます進んでいますが、それに応じた“戦略的な購入”が求められる時代です。タワーマンションは高額であるがゆえに、成功すればリターンも大きい一方、見誤るとリスクも相応です。だからこそ、こうした市場調査を活用し、未来を見据えた一手を打つことが投資家には求められているのです。

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